入眠時ミオクローヌス

電車などでウトウトした時や夜に寝付きかけた時などに、まるで高い所から落下するような感覚を感じて体が自然にピクッと痙攣して目が覚めた経験はありませんか。
それが人前だとかなり恥ずかしい思いをしますよね。

この現象を「入眠時ミオクロ―ヌス」と言います。
ミオクローヌスとは、ごく短時間だけ起こる筋肉の収縮運動のこと。ミオクローヌス自体は他の原因やタイミングでも起こりますが、これが眠り始めに起きるものを限定して「入眠時ミオクローヌス」と呼びます。

原因は、脳の付け根あたりにある脳幹網様体の誤作動。
人は睡眠中、筋肉が緩んだ状態になります。起きた状態から睡眠状態に移行すると自然と筋肉が緩むはずですが、この移行の切り替えがたまに不安定になり、ウトウトしているのに脳から筋肉を収縮させる信号が手足に伝わりビクッと痙攣してしまいます。

この瞬間的な痙攣を、まるで落下しているかのように脳が誤解するのだそう。
疲労時や寝心地が悪い時に起こりがちですが、入眠時ミオクローヌスそのものは生理現象の一種なので放っておいても構いません。ただし中にはあまりにも頻度が高くなり寝付けなくなる人もいるので、その場合は医療機関にかかってください。